経堂にはハクビシンがいる
数年前の夏、豪徳寺の緑道近くで、猫でもない、タヌキでもない、しっぽが長くて胴体も細長い動物が道を横切った。
遠目で薄暗かったため、見間違えかと思ったが、一緒にいた人も「えっ」という顔をしたため、検証の余地ありということになった。
しらべてみると、それはハクビシンというジャコウネコ科の動物らしいことがわかった。
付近での目撃情報もある。
それから毎年、夏を中心に1シーズン1回くらいはみかけるようになった。
警戒心が強いのか、すぐ家々の脇に入り込むため、いつもじっくり観察できない。
今年は経堂のすずらん通りで、つがいがじゃれ合って追いかけっこする姿を、意外とはっきり眺めることができた。
繁殖しているのだろうか。
猫を見馴れている私には、少し妖怪のような怪しさをまとったハクビシンは、まだ、みる度に「えっ」となってしまうのである。